症状が2週間以上続いたら要注意
気分の落ち込みや意欲が湧かないといったことは誰でも経験するものです。
でも、大半は一晩寝たり、美味しいものを食べたり、誰かに話を聞いてもらったりすれば、気分が楽になるものです。
しかし、症状が2週間以上にわたり、持続するような場合には要注意です。
うつ病になっている可能性があるからです。
日常生活に支障があったら受診を
気分の落ち込みがある。
意欲の低下もある。
でも、受診したほうが良いのか、どうかわからないという声をお聞きすることがあります。
先に書きましたように、症状がどのくらい続くのかも大事ですが、日常生活に支障を来しているかどうか、も大事な判断のポイントです。
家事が出来なくなった、仕事の能率が悪くなった、学校に行けなくなった、などは受診をすすめるポイントになります。
治療は薬物療法、精神療法が中心
気分障害の治療は、薬物療法、精神療法が中心となります。
薬物療法としては、気分や意欲の改善に抗うつ薬を用います。
現在は選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)やセロトニンノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)、ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬(NaSSA)がよく用いられます。
これらは以前の薬に比べて副作用が少なくなっていますが、嘔気、下痢、尿閉(尿が出にくくなる)などの症状が現れることがあります。
抗うつ薬は効果が出るまでに時間がかかるため、補助的に抗不安薬を併用することがあります。
また、うつ病では睡眠障害が出てくることが多く睡眠薬を併用することもあります。
薬はずっと飲み続けないといけないのか
精神科の薬はずっと飲み続けないといけないのか、と患者さんから質問を受けることがあります。
最低限半年から1年は飲んでいただきたいと考えます。
それは、この時期に再燃・再発すること(病期をぶり返すこと)が多いからです。うつ病は、自然経過において、1年以内に40%、15年間では85%が再発するとされます。
大事なことは、再発の予防と寛解・回復した状態をいかに長く維持するかどうかということです。
まずは、治療によって、寛解、回復を目指す。
その状態を維持できたら、抗うつ薬治療の終結に挑戦できるかどうか、検討をするのがよいと思います。
治療終結を検討してもよいのは、単極性うつ病(軽躁状態や躁状態がないうつ病)、エピソードが初回か2回目、治療への反応が良好で、適応が良好、家族や周囲からのサポートが期待出来る、等の条件を満たす場合と考えられます。
参考文献
近藤毅:うつ病の寛解・回復後の治療:再発予防に向けた薬物維持療法と減薬・休薬の基準.臨床精神薬理,22:783-790,2019
- クリニック名
- 研究学園ななほしクリニック
- 診療内容
(診療科目) - 漢方内科、心療内科、精神科
- 院長
- 小野 真吾(日本精神神経学会専門医・指導医/日本東洋医学会専門医)
- 住所
- 〒305-0817
茨城県つくば市研究学園2-2-7
※駐車場あり - TEL
- 029-879-7740
- 最寄駅
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